皆様は老後に必要なお金はいくらぐらい必要だと思いますか?
夫婦2人の平均的な暮らしで試算してみますと、月額およそ27.9万円です。
私たちが老後に期待している公的年金は会社員などで約22万円、自営業の方で約13万円となっています。
これより、公的年金のみでは赤字になる事は明白です。
さらに、金融庁の報告書により「老後2000万円問題」に焦点が当てられています。
これは老後30年間で約2000万円不足するという事です。
私たちが期待している退職金についてですが、近年減少傾向にあります。
退職金の額の絶頂期から約3〜4割も減少しているそうです。
これは今現在の話ですが、数10年後には、さらに減少しているといっても過言ではないと思います。
オワタ\(^o^)/
年金につきましては、現在、3人当たりで1人の高齢者を賄っていますが、少子高齢化が進むと2人で1人の高齢者を賄う事が予測されています。
こうした中で年金保険料を上げ、国民の負担を大きくするか、高齢者に対する年金を下げるかの対策が考えられています。
日本はこれからも少子高齢化が進むであると考えられる為、私たちが年金受給者になった時に政府が年金を下げる可能性も有り得ます。
オワタ\(^o^)/
この状況を受けて、日本政府は
「iDeco、積立NISAを使って資産形成してね。」
とバックアップしてくれています。
日本政府が言っているだけあって、私たちはまとまった額の老後資金を準備しとく必要性が大いにあると考えます。
皆さんの中にも
「難しいんじゃないの?」
と不安に思っている方はいるのではないでしょうか。
そこで、今回は初心者のために分かりやすく、iDecoについて解説します。
- iDecoってなに?
- iDecoのメリット・デメリット
目次
iDecoってなに?
iDecoの概要を説明します。
まず、iDecoとは何かを説明します。
iDecoとは「Individual-type Defined Contribution Plan」の頭文字を取っています。
それぞれの単語の意味を説明しますと、「Individual-type=個人」、「Defined =確定」、「Contribution=拠出」、「Plan=年金」となっており、訳しますと「個人型確定拠出年金」となります。
これだけ聞いても分からないと思いますので、各単語に分けて説明します。
まず、個人型という言葉は「国や企業ではなく、自分で用意する」、確定拠出は「拠出(出すお金)は決まっているが、いくらもらえるかは運用次。」、年金は「60歳以降に受け取れる」という意味になります。
つまり、「自分で用意する年金」となります。
年金は大きく分けて3種類あります。
一つは国からの年金すなわち国民みんながもらえる基礎年金、サラリーマンがもらえる厚生年金。
二つ目に企業型確定拠出年金。
これは、企業が用意してくれる年金となります。
そして、三つ目が自分で用意する年金(個人型確定拠出年金=iDeco)です。
公的年金で足りないかもしれないから、みんな個人で用意しといてね♪っていう政府からのメッセージだよ!
iDecoを箱と見立てると、iDecoという箱に様々な投資信託を入れて、運用するという事になります。
ここで注意していたいのが、iDeco自体が運用商品では無いという事です。
iDecoは口座であり、悪魔でも箱です。
現在、iDecoに加入できるのは、20歳以上60歳未満の人ですが、2022年5月以降は上限年齢が5年延び、65歳未満になります。
つまり、65歳まで掛金の積立てができるようになるということです。
但し、65歳までiDeCoに加入できるのは、「国民年金の被保険者(加入者)」です。
会社員で60歳の定年後も、雇用延長などで厚生年金に加入して働く人は、自動的に国民年金の被保険者でもあるので、65歳までiDeCoに加入できます。
このよう動きから国がiDecoに力を入れている事は明白であります。
国がオススメしているなら安心♪
まずは、iDecoを知ってね!
- iDecoとは自分で用意する年金
- iDecoに加入できるのは20歳以上60歳未満の人
iDecoのメリット
iDecoの最大のメリットは節税です。
この節税について大きく2つのメリットがあります。
運用利益が非課税
通常、投資で得た利益に対して、約20%税金がかかります。
100万円の利益を獲得したなら、約20%つまり、20万円の税金を支払い、手元に残るお金は100-20=80万円となります。
しかし、iDecoで発生した利益は非課税、つまり、税金が一切発生しないのです。
これより、手元には利益が丸々残ります。
本当にムカつくわ!!
安心だよ♪
掛け金が全額所得控除
iDecoに掛けている金額は全て所得控除されます。
これにより、所得税・住民税が安くなります。
サラリーマンの場合、毎月収入があり、収入から控除額を引いた物が課税所得となります。
数式にすると、収入−控除=課税所得です。
私たちが払う税金(所得税、住民税)は課税所得に税率をかけて計算されます。
住民税率は一律10%と決まっておりますが、所得税に関しては課税所得が上がれば上がるほど、税率が上がっていきます。
課税所得が4000万超になると、なんと税率は45%にもなります。
本当にムカつくわ!!
安心だよ♪
累進課税制度がある日本でサラリーマンをしている以上、節税をするには、控除を増やし、課税所得をいかに少なくするかが鍵となっております。
この控除の中にiDecoは含まれます。
つまり、iDecoで投資するお金については全額、所得控除となり、所得税、住民税が安くなります。
投資したお金が節税になるという点につきましては激アツだと私は思います。
iDecoのデメリット
iDecoのデメリットについて説明します。
60歳まで引き出せない
iDecoは年金なので、60歳まで引き出せません。
これを通称「資金ロック」とも呼びます。
投資額を途中でストップする事は可能ですが、その場合も、60歳までは引き出せません。
例えば、お金をいつでも引き出せるようにしたい方はiDecoではなく、つみたてNISA・NISAが良いかもしれません。
逆に浪費癖がひどく、老後資金を貯める事が不安という方は60歳まで引き出せないというルールがメリットとなりますので、是非活用した方が良いかと思います。
受け取り時に税金が発生する
iDecoは受け取り時に税金が発生します。
ちなみに、国から貰える年金も受け取り時には税金が発生します。
iDecoのメリットに
- 掛け金が所得控除になるので節税になる。
- 運用中の利益も非課税で節税になる。
があります。
つまり、運用中は節税になるが、年金として受け取る時だけ税金がかかります。
会社の手続きが必要
iDecoを始める際に会社から証明書を貰わないといけません。
理由は所得控除の手続きに必要だからです。
会社によっては
「ふーん。iDecoするんだ。」
と変な目で見られたり、いちゃもんを言われたりする所もあり、
「iDecoハラスメント」
という言葉があるくらいです。
会社の総務担当の方に証明書の発行依頼をすると思いますが、ストレスがかかり、後々面倒な事を言われたりするのが嫌で諦める人は結構多いらしいです。
手数料が発生する。
iDeco加入時の手数料と毎月の運用手数料が発生します。
この2つの手数料はどの金融機関を選んでも変わらないが、運営管理手数料という手数料はネット証券なら無料であるのに対し、大手金融機関であると数百円取られる事もあります。
だから、iDecoを始める際にはネット証券で運用する事を強くオススメします。
- 60歳まで引き出せない。
- 受け取り時に税金が発生する。
- 会社の手続きが必要。
- 手数料が発生する。
あなたはiDecoを始めるべきか。
iDecoを始めた方がいい人は
- 税負担が大きい人
- 資金ロックに抵抗がない人
はするべきだと思います。
節税効果がある人は始めた方が良いです。
一度預けたお金は60歳以降にならないと受け取れませんので、精神的ストレスがない人はiDecoを始めるべきです。
逆に精神的ストレスがある人は自分で証券口座を開き、株とか投資信託を購入し、いつでも引き出せる状態にするのがベストだと思います。
職業によってもiDecoの運営が異なってくるので、解説します。
1.公務員
公務員の人はiDecoをするべきです。
理由は、退職金が今よりも下がる可能性があるからです。
公務員の給料については、「民間企業との乖離が大きくならないように」と民間企業との比較が行われています。
前年には国家公務員の退職金が高いとの指摘があり、引き下げられ、見直し以前から現在までで約400万円も引き下げられました。
公務員の方は退職金を多く貰える事に期待をしていたと思いますが、過去に比べると引き下げられている傾向にあります。
今後、この見直しが継続すると、退職金は今よりもさらに下がる可能性があります。
この退職金が引き下げられる事に対して、少しでも埋め合わせをする為にiDecoを使うべきです。
2.会社員
会社員もiDecoをするべきです。
会社員として働く限り、節税をして資産を増やす方法はほぼありません。
iDecoを利用する事で、自分の老後の資産形成はもちろん、所得税や住民税を節税できます。
会社が企業型の確定拠出年金を採用していない限り、基本的に会社員は誰でもiDeCoに加入できますので、税制メリットを活かしつつ、老後の資産形成を貯めるべきです。
3.自営業・フリーランス
自営業・フリーランスの方もiDecoをした方がいいです。
自営業・フリーランスの人の積立上限はなんと月6.8万円です。
非常に羨ましいです。
他の職業と比較してもかなりの優遇です。
自営業やフリーランスの方は国民年金にしか加入していない状況だと、公務員、会社員に比べて老後に貰える年金額は年間80万円ほどで、生活する上では非常に苦しいと考えられます。
対して、公務員や会社員は国民年金と厚生年金を合計して年間200万円ほど支給されます。
これらから、やはり老後の経済状況が全く異なってくる事が予想されます。
さらに公務員、会社員の場合は、退職金を貰えるのに対して、自営業の方は退職金はありません。
老後に危機感がある人は出来るだけ早くiDecoに加入し、老後に備えるべきであると考えます。
みんな、iDecoを始めるべき。
どんな人はiDecoをしなくてもいいの?
iDecoをしなくても良い人は税負担がほぼない人です。
iDecoのメリットは積立をして節税できることです。
節税効果がない方はするべきではないと思います。
「iDecoなんかするか!」って言ってたよw
まとめ
- iDecoとは自分で用意する年金
- iDecoのメリットは節税効果
- iDecoのデメリットは60歳以上でないと引き下ろせない資金ロック
- みんなiDecoやるべき(節税効果がない人を除く)
これからの日本はますます不安定になり、年金も退職金も今みたいに貰えないでしょう。
これからは自分で自分年金を準備しなければなりません。
みなさん、iDecoを始めて、夫婦で笑顔が溢れる老後にしませんか?